2004年4月  鑑賞会
 

4月

◆(真知子)
外にも出よ触るるばかりに春の月   汀女
この句は有名ですよね。
素直で力強くて明るい気持ちの句です。 昭和21年の作というから、終戦後初めての春の句。
さあ、これからだという気持ちに溢れているなと思います。 


◆(朱実)
顔じゅうを蒲公英にして笑うなり  橋關ホ
蒲公英は道端や野にあって、ありふれた素朴な草花です。そのたんぽぽのような笑顔
とは、純粋で心の底からの喜びにあふれた明るいもので、笑顔を見る人も思わず一緒
に微笑んでしまうような温かさがあるでしょう。「蒲公英のように」という比喩でな
く、「蒲公英にして」を表現していることで笑っている人の心情がまっすぐに伝わっ
てくると思います。 ◆(貴幸) 夏の雪山大空を曳きやまず  岩谷滴水 夏の青空に雪山がまぶしい。「曳く」とは「引っ張る」の意。空を引っ張るという 作者の感性には恐れ入る。曳きやまずという表現が、空間的な広がりと、作者の 思いを美味く伝えているのではないか。


TOP→むつき
(C)copyright むつきの会 2003 All rights reserved. リンクはご自由にどうぞ